昇給通知書 テンプレート(無料・例文・辞令形式対応)

無料の昇給通知書テンプレートです。氏名と改定前後の給与を入力すると、昇給額と昇給率を自動で計算した昇給通知書が完成し、PDFで保存できます。昇給辞令の形式への切り替えや、全員分をまとめて作れるエクセル版もあります。昇給のお知らせ例文やメール文例も下で紹介しています。

最終更新 厚生労働省・日本年金機構の公表情報に準拠

昇給通知書テンプレート(通知書・昇給辞令の2形式)

形式を選び、会社・従業員・改定前後の給与を入力すると、右の昇給通知書に反映されます。昇給額と昇給率は自動で計算されます。PDFのほか、全員分をまとめて作れるエクセル版もあります。

会社

従業員

改定前後の給与(月額)

昇給額:月額12,000円(年額換算144,000円) 昇給率:4.3%(基本給に対する割合)

健康保険の等級の目安(固定的賃金のみ):21等級→22等級(1等級差)。2等級未満のため、随時改定の対象外の見込みです(定時決定で反映)。判定は変動月から3か月の報酬(残業代などを含む)の平均で行います。

日付と昇給の理由

オプション

問い合わせ先

プレビュー

2027年3月19日

営業部 田中 太郎 様

〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-1-1

株式会社サンプル

代表取締役 山田 花子

昇給通知書

日頃のご尽力に感謝いたします。下記のとおり給与を改定(昇給)することとなりましたので、通知いたします。

記

  1. 給与の改定
    項目改定前改定後増減
    基本給280,000円292,000円+12,000円
    昇給額:月額12,000円(年額換算144,000円) 昇給率:4.3%(基本給に対する割合)
  2. 適用開始日
    2027年4月1日から適用します(2027年4月25日支給の給与から反映)。
  3. 昇給の理由
    人事評価:2026年度の人事評価(評価A)に基づく昇給
  4. 賞与・退職金
    適用開始日以降の賞与および退職金のうち基本給を基礎とするものは、改定後の基本給により算定します。詳細は就業規則・賃金規程・退職金規程の定めによります。
  5. お問い合わせ
    本件に関するお問い合わせは、人事部 鈴木(電話 03-1234-5678)までお願いいたします。

以上

エクセル版をダウンロード

上の昇給通知書はPDFでダウンロードできます(メールアドレスの入力が必要です)。エクセル版は登録不要です。

基本

昇給通知書とは?昇給辞令との違いと交付義務

昇給通知書とは、会社が従業員に昇給を知らせる書面です。改定前後の基本給と手当、昇給額、昇給率、適用開始日、昇給の理由を記載します。法律上の交付義務はありませんが、書面で渡しておくと、給与額の行き違いを防げます。

昇給辞令とも呼ばれます。辞令は「〇年〇月〇日付で基本給を月額〇円とする」と結論だけを書く短い形式、通知書は理由や手当の内訳まで書く書簡の形式で、役割は同じです。昇給の通知に使う書類と、混同しやすい書類の違いは次のとおりです。

昇給通知書・昇給辞令・給与改定通知書・労働条件通知書の違い
書類使う場面法的な位置づけ
昇給通知書基本給や手当を上げるとき(定期昇給・人事評価・昇格など)作成義務なし労働契約の内容は、できる限り書面で確認するものとされる(労働契約法第4条第2項)
昇給辞令同じ場面で、結論だけを辞令の形式で伝えるとき作成義務なし人事上の決定を伝える社内の書面。昇給通知書と役割は同じ
給与改定通知書減給、手当の廃止、給与体系の変更など、増額以外の変更作成義務なし不利益な変更には、原則として従業員の同意が必要(労働契約法第8条・第9条)
労働条件通知書採用時、有期労働契約の更新時交付義務あり労働基準法第15条。「昇給に関する事項」も明示する事項(同法施行規則第5条)

昇給の通知書を渡す法律上の義務はありません。ただし、常時10人以上の労働者を使用する会社では、昇給に関する事項は就業規則に必ず記載する事項です(労働基準法第89条第2号)。採用時の労働条件の明示にも含まれますが、書面での交付までは求められていません(労働基準法施行規則第5条)。パートタイム・有期雇用の従業員には、雇入れのときに「昇給の有無」を文書の交付などで明示する必要があります(パートタイム・有期雇用労働法第6条第1項)。

昇給通知書の記入例(A4、主任への昇格に伴う昇給。月額合計30万5,000円から33万円へ、昇給率8.2%)
上のテンプレートで作った昇給通知書の記入例(A4)。昇格に伴って基本給と手当を改定した例で、記書きに改定前後の給与の表、昇給額と昇給率、適用開始日、昇給の理由、社会保険料の案内が入ります。

ひな形

昇給通知書のひな形:記載する9項目

決まった書式はありませんが、昇給の書類には次の9項目を入れておけば足ります。本ページのテンプレートとエクセル版は、この順番で作っています。

昇給通知書に記載する9項目
項目書き方のポイント
1 通知日適用開始日より前の日付にする
2 宛名所属と氏名。1人1枚で作成する
3 会社名・代表者名押印は任意
4 表題「昇給通知書」または「辞令」
5 改定前の給与基本給と手当を分けて書く
6 改定後の給与同じ項目で並べ、手当がある場合は月額合計も書く
7 昇給額・昇給率例:月額12,000円(昇給率4.3%)
8 適用開始日例:2027年4月1日(4月25日支給分から反映)
9 昇給の理由定期昇給、人事評価、昇格、資格取得など

任意で、問い合わせ先、社会保険料が変わる場合がある旨、賃金規程の該当条文、受領確認欄を加えます。手取り額をたずねられたら、給与計算ツールで昇給後の手取りを確認してから伝えると確実です。

文例

昇給通知の文例:通知書・昇給辞令の本文4パターン

コピーして〔 〕を書き換えれば使える昇給通知の文例です。

文例1:昇給辞令(辞令の形式)

辞 令

〔営業部〕 〔田中 太郎〕 殿

 〔2027年4月1日〕付をもって、基本給を月額〔292,000円〕に改定する。
(改定前 月額〔280,000円〕)

〔2027年3月19日〕
〔株式会社サンプル〕
代表取締役 〔山田 花子〕

辞令は結論だけを書くのが基本です。理由も示す場合は、本文の後に「(〔2026年度〕人事評価による)」のように添えます。上のテンプレートで「昇給辞令」を選ぶと、同じ形式で作れます。

文例2:人事評価に基づく昇給(通知書の形式)

〔2027年3月19日〕

〔営業部〕 〔田中 太郎〕様

〔株式会社サンプル〕
代表取締役 〔山田 花子〕

昇給通知書

 〔2026年度〕の人事評価(評価〔A〕)の結果に基づき、下記のとおり給与を改定することとなりましたので、通知いたします。日頃のご尽力に感謝申し上げます。

記

1.改定前の基本給 月額〔280,000円〕
2.改定後の基本給 月額〔292,000円〕
3.昇給額 月額〔12,000円〕(昇給率〔4.3〕%)
4.適用開始日 〔2027年4月1日〕(〔4月25日〕支給分の給与から反映)
5.お問い合わせ 〔人事部 鈴木〕

以上

評価の詳細は面談で伝え、通知書には結果だけを書くと、文面が簡潔になります。

文例3:昇格に伴う昇給

文例2の本文と記書きを、次のように差し替えます。

 〔2027年4月1日〕付で〔主任〕に昇格したことに伴い、下記のとおり基本給および役職手当を改定いたします。

記

1.基本給 月額〔300,000円〕→〔320,000円〕
2.役職手当 月額〔0円〕→〔10,000円〕
3.月額合計 〔300,000円〕→〔330,000円〕(〔30,000円〕の昇給)
4.適用開始日 〔2027年4月1日〕

以上

昇格そのものは昇格・昇進通知書のテンプレートで通知し、昇給通知書とあわせて渡します。テンプレートでは「手当の改定を記載する」をオンにすると、手当の行が表に入ります。

文例4:遡って昇給するとき

文例2の記書きの「適用開始日」に、次の一文を加えます。

本昇給は〔2027年4月1日〕に遡って適用します。〔4月〕分と〔5月〕分の差額〔24,000円〕は、〔6月25日〕支給の給与とあわせて支払います。

すでに発生した賃金を遡って減らすことは原則としてできないため、遡及の文言は昇給のときに使います。テンプレートでは「遡って適用する」をオンにすると入ります。

お知らせの例文

昇給のお知らせ 例文:本人への手渡し・パートの時給改定

昇給通知書に添えて本人に渡す短いお知らせと、パート・アルバイトの時給を上げるときのお知らせです。

例文5:本人へのお知らせ(面談で通知書を手渡すとき)

〔田中〕さん

いつも〔営業部〕での取り組みをありがとうございます。〔2026年度〕の評価を踏まえ、〔2027年4月〕から基本給を月額〔12,000円〕引き上げることになりました。詳しい金額は同封の昇給通知書をご確認ください。

〔人事部 鈴木〕

昇給の理由をひとこと添えると、評価が伝わりやすくなります。金額の正式な記録は昇給通知書に残します。

例文6:パート・アルバイトの時給を上げるとき

時給改定のお知らせ

〔佐藤 花子〕様

 〔2026年11月1日〕から、時給を〔1,200円〕から〔1,250円〕に改定します。〔11月〕勤務分(〔12月10日〕支給)から反映されます。

改定の理由:〔地域別最低賃金の改定/勤務評価〕

〔株式会社サンプル〕 〔店長 高橋〕

地域別最低賃金は例年秋以降に都道府県ごとに改定され、発効日も異なります。改定後の最低賃金を下回る時給の人は、発効日から引き上げが必要です(最低賃金法第4条第1項)。雇入れ時の「昇給の有無」は、アルバイト・パートの労働契約書テンプレートで明示できます。

定期昇給

定期昇給のお知らせ 例文:全社員向けの社内通知

定期昇給とは、就業規則などで定めた制度に従い、毎年決まった時期に行う昇給です。年齢や勤続年数による昇給のほか、人事評価に基づく昇給も含みます。賃金表を書き換えて全員の水準を上げるベースアップとは区別されます。

定期昇給とベースアップの違い
定期昇給ベースアップ
何が上がるか年齢・勤続・評価に応じて、個人の賃金が上がる賃金表の改定で、全体の賃金水準が上がる
時期就業規則などで定めた毎年の時期労使交渉や経営判断で決める
伝え方1人ずつの昇給通知書全社員向けのお知らせと、1人ずつの昇給通知書

厚生労働省の2025年の調査(常用労働者100人以上の企業)では、定期昇給制度がある企業は81.2%、定期昇給制度がある企業のうちベースアップを行った・行う企業は57.8%、1人平均賃金の改定額は13,601円、改定率は4.4%でした。出典:厚生労働省「令和7年賃金引上げ等の実態に関する調査」。

例文7:定期昇給・ベースアップ実施のお知らせ(社内掲示)

〔2027年3月19日〕

社員各位

〔人事部〕

〔2027年度〕定期昇給実施のお知らせ

 〔2027年4月1日〕付で、賃金規程第〔○〕条に基づく定期昇給を実施します。あわせて賃金表を改定し、基本給を一律〔○%〕引き上げます(ベースアップ)。

・対象:〔2027年4月1日時点で在籍する正社員〕
・反映:〔4月25日〕支給の給与から
・個別の昇給額:〔3月末までに〕各人に昇給通知書でお知らせします

ご不明な点は〔人事部 鈴木〕までお問い合わせください。

以上

全社員向けのお知らせには個人の金額を書かず、昇給額は1人ずつ昇給通知書で伝えます。ベースアップを行わない年は、本文の2文目を削除します。

例文8:定期昇給を見送るとき

〔2027年度〕定期昇給についてのお知らせ

 〔2026年度〕は〔売上が計画を大きく下回ったこと〕から、賃金規程第〔○〕条ただし書きに基づき、〔2027年4月〕の定期昇給を見送ることといたしました。ご理解をお願い申し上げます。業績が回復した段階で、昇給の実施をあらためて検討いたします。

見送れるのは、就業規則などに「会社の業績の著しい低下その他やむを得ない事由がある場合は、行わないことがある」といった定めがある場合です(厚生労働省モデル就業規則第49条)。昇給の時期や金額を確定的に定めている場合は、社会保険労務士にご相談ください。

メール

昇給のお知らせメール 例文:件名・本文と送るときの注意

例文9:昇給のお知らせメール(本人宛て)

件名:昇給のお知らせ(〔2027年4月〕適用)

〔田中〕さん

お疲れさまです。人事部の〔鈴木〕です。
〔2026年度〕の評価結果に基づき、〔2027年4月1日〕から給与を改定することになりましたので、お知らせします。

・改定後の基本給:月額〔292,000円〕(〔12,000円〕の昇給)
・適用開始日:〔2027年4月1日〕(〔4月25日〕支給分から反映)

詳細は添付の昇給通知書(PDF)をご確認ください。ご不明な点は人事部までお問い合わせください。

メールで送るときの注意

  • 昇給通知書には書式や交付方法の定めがないため、メールで送っても問題ありません。
  • 給与額は個人情報です。全員宛てやCCで送らず、1人ずつ本人だけに送ります。
  • 社内掲示や全社メールには、個人の金額を書きません。
  • 評価の詳細は面談で伝え、メールには結果だけを書きます。
  • 送信したメールと返信を保存しておくと、通知した日の記録になります。

ダウンロード

昇給通知書のエクセル版(無料・全員分を一括作成)

定期昇給で全員分の昇給通知書を作るときのために、エクセル版を用意しました。登録なしでダウンロードできます。

  • 「一覧」シート:対象者を1行ずつ入力します。社員番号、氏名、所属、改定前後の基本給と手当、適用開始日、昇給の理由を入れると、昇給額と昇給率が自動で計算されます。
  • 「通知書」シート:社員番号を選ぶと、その人の昇給通知書(A4縦1枚)ができあがります。印刷して1人ずつ渡せます。
エクセル版をダウンロード(.xlsx)

社会保険

昇給後の手続き:随時改定(月額変更届)の判定

昇給で基本給や固定的な手当が変わり、変動月から3か月の報酬の平均で標準報酬月額が2等級以上変わると、随時改定の対象になります。会社は月額変更届を速やかに提出し、4か月目から新しい保険料になります。

随時改定の3つの要件
要件内容
固定的賃金の変動昇給・降給、手当の新設や変更など、金額や率が決まっている賃金が変わった
2等級以上の差変動月から3か月の報酬(残業代などの固定的でない賃金を含む)の平均で求めた標準報酬月額が、これまでより2等級以上変わった
支払基礎日数3か月とも17日以上(特定適用事業所の短時間労働者は11日以上)

出典:日本年金機構「随時改定(月額変更届)」。

たとえば4月支給分から昇給した場合は、4〜6月の報酬の平均で判定し、7月から標準報酬月額が変わります。残業代も平均に含めるため、基本給が上がっても残業代が減って2等級に届かないことがあります。随時改定に当たらない昇給は、毎年4〜6月の報酬をもとにする定時決定(算定基礎届は7月10日までに提出)で、9月から反映されます。

等級は健康保険が1〜50等級、厚生年金保険が1〜32等級で、同じ金額でも番号が異なります。テンプレートの給与欄の下には、健康保険の等級の目安を表示しています。所得税の源泉徴収は、改定後の給与に税額表を当てはめ直すだけで、届出はいりません。

使い方

昇給通知書テンプレートの使い方(6ステップ)

  1. 形式を選ぶ

    「昇給通知書」は昇給の理由や手当の内訳まで書く書簡の形式、「昇給辞令」は結論だけを短く書く辞令の形式です。テンプレートの右上で切り替えます。

  2. 会社と従業員を入力する

    会社名、所在地、代表取締役名、従業員の氏名・所属・役職を入力します。プレビューを英語に切り替えると、英語表記の入力欄が表示されます。

  3. 改定前後の給与を入力する

    改定前と改定後の基本給を入力すると、昇給額、年額換算、昇給率が自動で計算されます。役職手当などを上げる場合は「手当の改定を記載する」をオンにし、3行まで入力します。

  4. 適用開始日と昇給の理由を入れる

    通知日、適用開始日、反映する給与の支給日、昇給の理由(定期昇給・人事評価・昇格・市場水準への調整・資格取得など)を入力します。遡って適用する場合や賃金規程の条文を書く場合は、オプションのスイッチで加えます。

  5. 社会保険の等級の目安を確認する

    給与欄の下に、改定前後の月額から求めた健康保険の等級の目安が表示されます。2等級以上の差があれば、随時改定(月額変更届)の対象になる見込みです。

  6. PDFまたはエクセルで保存する

    「PDFをダウンロード」を押し、メールアドレスを入力するとPDFが作成されます。英語に切り替えれば英語版のPDFになります。全員分をまとめて作る場合は、登録不要のエクセル版を使います。

よくある質問

昇給通知書に関するよくある質問

昇給通知書とは何ですか?

会社が従業員に昇給の内容を知らせる書面です。改定前後の基本給と手当、昇給額、適用開始日、昇給の理由を書きます。昇給辞令とも呼ばれ、法律上の作成義務はありませんが、給与額の確認と記録のために交付するのが一般的です。

昇給辞令とは何ですか?

昇給を人事上の決定として伝える書面で、「〇年〇月〇日付をもって基本給を月額〇円に改定する」のように結論だけを書きます。昇給通知書と役割は同じで、理由や手当の内訳まで書くなら通知書の形式が向いています。このページのテンプレートは両方の形式で作成できます。

昇給の通知は義務ですか?

昇給のたびに書面で通知する法律上の義務はありません。ただし、昇給に関する事項は就業規則の必要記載事項で(労働基準法第89条第2号)、労働契約の内容はできる限り書面で確認するものとされています(労働契約法第4条第2項)。通知がないと、従業員は給与明細で初めて昇給を知ることになるため、通知書を渡すのがおすすめです。

昇給の通知はいつ行いますか?

適用開始日より前に渡すのが一般的です。人事評価の面談で昇給額を伝え、そのあと通知書を交付する流れがよく使われます。適用開始日のあとに通知する場合も、最初の給与支給日までには渡しましょう。

昇給したら労働条件通知書を交付し直す必要がありますか?

必要ありません。労働条件通知書は労働契約の締結時に交付する書類で(労働基準法第15条)、昇給の内容は昇給通知書で伝えれば足ります。ただし、有期労働契約を更新するときは新しい契約になるため、更新後の給与を含めて労働条件をあらためて明示します。

「昇給あり」なのに昇給しないのは違法ですか?

多くの場合、違法ではありません。「昇給あり」は昇給の制度があることを示すもので、毎年の昇給額まで約束するものではないのが一般的です。厚生労働省のモデル就業規則も「会社の業績の著しい低下その他やむを得ない事由がある場合は、行わないことがある」と定めています。ただし、昇給の時期や金額を確定的に定めている場合は、昇給しないと契約違反になるおそれがあります。

昇給率はどう計算しますか?

「昇給額÷昇給前の金額×100」で計算します。たとえば基本給30万円の人が9,000円昇給すると、昇給率は3.0%です。基本給だけで計算するか、手当を含めた月額で計算するかは会社によるため、通知書にはどちらで計算したかを書きます。このテンプレートは、手当を入れない場合は基本給、入れた場合は月額合計で自動計算します。

昇給に従業員の同意は必要ですか?

就業規則や賃金規程に基づく昇給であれば、個別の同意は必要ありません。受け取った記録を残したい場合は、通知書に受領確認欄を入れて署名をもらうか、メールへの返信を保存します。

昇給と給与改定の違いは何ですか?

昇給は給与を上げることです。給与改定はより広い言葉で、減額、手当の新設や廃止、給与体系の変更も含みます。増額だけなら昇給通知書、それ以外の変更には給与改定通知書を使います。

昇給すると社会保険料は変わりますか?

変わることがあります。固定的賃金が変わり、変動月から3か月の報酬(残業代などを含む)の平均で標準報酬月額が2等級以上変わると随時改定の対象となり、4か月目から保険料が変わります。会社は月額変更届を速やかに提出します。2等級未満の変化は、毎年9月の定時決定で反映されます。

遡って昇給するときは、通知書にどう書きますか?

遡って適用する日と、差額をいつ支払うかを書きます(文例4)。このテンプレートでは「遡って適用する」をオンにすると、差額の支払日が入ります。一方、すでに発生した賃金を遡って減らすことは原則としてできません。

賞与・退職金は昇給後の基本給で計算しますか?

基本給を基礎に計算する賞与や退職金は、通常、適用開始日以降は昇給後の基本給で計算します。具体的な計算方法は、就業規則・賃金規程・退職金規程に従います。

著者について

Emmanuel Gendre(SaiyouTeam代表)

Emmanuel Gendre

SaiyouTeam代表 · 日本の中小企業向け 人事・採用アドバイザー

  • 元Googleリクルーター
  • 採用経験12年

エマニュエルは、日本の中小企業に人事と採用のアドバイスを行っています。SaiyouTeam創業前は、Googleのリクルーターを含め、12年間採用の仕事に携わってきました。年次評価や昇格に伴う昇給については、クライアントからよくご相談をいただくため、この無料のテンプレートを作成しました。社会保険の手続きを見落とさないよう、等級の目安も表示しています。

個別のケースについては、社会保険労務士や弁護士などの専門家へのご相談をおすすめします。

出典

本テンプレートと解説は、以下の公式情報に基づいています。発行元のページで根拠規定をご確認いただけます。

ご注意。本テンプレートと文例は一般的な目安であり、専門家の助言に代わるものではありません。等級の目安は2026年10月時点の協会けんぽの保険料額表に基づき、固定的賃金だけで計算しています。遡及適用、給与改定の体裁を取った減給、随時改定の判定など、非定型の状況では社会保険労務士または労働問題に詳しい弁護士に最終的な文言の確認をご依頼ください。