出向契約書(Secondment Agreement)
雇用契約を出向元企業に残したまま、別会社で就労させる出向契約書。業務範囲、期間、給与負担、指揮命令、復帰条件を網羅します。
通知書ジェネレーター
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日本語/英語プレビュー、インライン編集、PDF出力に対応した出向契約書ジェネレーターは現在開発中です。それまでの間、以下の解説でこの通知書を発行するタイミング、含めるべき項目、法的根拠をご確認いただけます。構造はライブのジェネレーターが入力を求める順序に対応しています。
公式情報源
本テンプレートは、以下の日本政府の一次情報源に基づいて作成されています。発行機関のページで根拠規定をご確認いただけます。
- 厚生労働省 - 労働者派遣・出向に関するQ&A 出向、労働者派遣、請負の区別に関する厚生労働省のガイダンス。
- e-Gov法令検索 - 労働契約法 第9条・第10条 第9条は不利益変更の原則禁止、第10条は就業規則の合理的変更による不利益変更の要件を定める。
概要
出向契約書(Secondment Agreement)とは
出向契約書は、従業員がA社(出向元)に雇用されたまま、日々の業務はB社(出向先)で行うという形態を規律する契約書です。当初の雇用契約を終了させてB社と新たな契約を結ぶ転籍とは区別されます。グループ会社内、合弁事業、企業間コラボレーションでよく見られる形態です。
使用タイミング
この通知書を発行するタイミング
- グループ会社内出向(子会社から親会社、関連会社間の人材交流)
- 合弁事業(JV)が別法人の場合の人材配置
- スキル開発を目的とした外部パートナー・顧客への出向
- 組織再編に伴い雇用を維持しながら再配置するための出向
- 日本法人から海外関連会社へのクロスボーダー出向
記載事項
通知書に記載すべき項目
- 出向元および出向先の特定
- 従業員の情報と両社における役職
- 出向期間(開始日、終了日、更新条件)
- 出向先での業務範囲
- 報酬構造:直接支払う側、各種手当、社会保険・税金の負担
- 出向先での指揮命令系統
- 復帰条件(時期、復帰後の役職、報酬調整)
- 秘密保持、知的財産、競業避止の例外
- 終了条件:従業員から、いずれかの会社から、合意による終了
- 三者署名:出向元、出向先、従業員
法的根拠
法的背景と制約
出向には明確な契約上の根拠が必要です。当初の雇用契約書または就業規則で出向が予定されていれば、使用者は明示された範囲内で出向命令を行うことができます。明示されていない場合は、個別の同意が必要です。出向先は日々の指揮命令権を有しますが、出向元が契約上の使用者として、解雇・休暇・その他のステータス判断について引き続き責任を負います。クロスボーダー出向では、税務上の居住地、就労ビザ、社会保障協定の検討が追加で必要になります。
よくある質問
出向契約書に関するよくある質問
出向と転籍の違いは何ですか?
出向は当初の雇用契約を維持する形態で、従業員はA社との契約を残したままB社で就労します。転籍は当初の契約を終了させ、B社と新たに契約を結びます。出向には契約上の根拠または同意が必要ですが、転籍は常に個別の同意が必要です。
出向社員の給与は誰が支払いますか?
取り決めによります。一般的な3つのパターン:(1)出向元が直接支払い、出向先に請求する;(2)出向先が直接支払い、必要な場合に出向元が補填する;(3)一方が基本給を、他方が賞与・手当を分担して支払う。選択は税務・社会保険に影響するため、契約書で明確に定める必要があります。
出向には従業員の同意が必要ですか?
当初の雇用契約書または就業規則で出向が十分な明示性をもって予定されていれば(「使用者は国内グループ会社への出向を命じることができる」)、使用者は通知のみで実施可能です。当初の明示が無い、または曖昧な場合は個別の同意が必要です。明示範囲内であっても、受忍困難な個人的事情がある場合は無効と判断されることがあります。
出向期間中の社会保険はどうなりますか?
原則として、給与を支払う会社が社会保険の手続きを担当します。出向元が引き続き支払う場合は出向元で継続加入、出向先が支払う場合は出向先に切り替わります。両社で分担する場合はより複雑となるため、どちらの会社がどの保険料を負担するかを契約書で明示する必要があります。
出向は無期限にできますか?
無期限の出向は法的に認められますが、転籍の代替手段とみなされるリスクが高まります。3〜5年を超える明確な復帰計画のない出向は、裁判所により事実上の転籍と評価され、適切な同意が取得されたかが再審査される可能性があります。期間を定め、更新条項を明示することが推奨される実務です。
重要事項。本テンプレートは一般的な計画立案を目的としたものであり、専門家の助言に代わるものではありません。日本の労働法は複雑で個別事案性が高いため、非定型の状況でこの通知書を発行する前に、社会保険労務士または労働問題に詳しい弁護士にご相談ください。