求人票の書き方と見方:必須項目・NG表現・無料テンプレート

求人票に必ず書く項目、書いてはいけない表現、年齢制限の書き方、応募する側の見方までを、職業安定法と厚生労働省の資料をもとに解説します。必須項目を入れるだけで求人票をPDFで作成でき、Word・Excel版も無料です。

  • 必須9項目+2
  • 原則として契約内容に
  • 違法な記載をその場で確認
最終更新 職業安定法・厚生労働省の資料に基づき作成
必須項目にチェックが付き、賃金の欄が虫眼鏡で確かめられている求人票のイラスト

この記事の要点

5つのポイントで、求人票のルールを確認できます

  1. 求人票に必ず書くのは9項目で、有期契約なら更新の基準、派遣ならその旨が加わります。2024年4月からは、業務と就業場所の「変更の範囲」も必要です。
  2. 求人票に書いた条件は、別の合意など特段の事情がない限り、原則として労働契約の内容になります。
  3. 欄が足りなければ「詳細は面談時にお伝えします」と書いてもかまいませんが、原則として面接など最初に接する時点までに、全ての項目を示します。
  4. 年齢の上限は原則として書けません。書けるのは法令の例外に当たる場合だけで、その理由も示します。
  5. 固定残業代は「固定残業代を除いた基本給」「時間数と金額」「超えた分を追加で支払うこと」の3点を書きます。

求人票テンプレート(Word・Excel):必須項目を入れるだけで作成

職業安定法で求められる項目を6つのステップで入力すると、プレビューの求人票に反映されます。年齢制限、固定残業代、最低賃金、性別を表す職種名の書き方に問題があると、その場でお知らせします。中途・一般、新卒(大卒等)、パート・アルバイトの3種類に対応しています。

6つのステップで作成

ステップ1 募集者と職種

募集する会社(募集者の名称)と、職種・雇用形態、掲載日を入れます。

職種と雇用形態

職種名は、性別を表さない名前で書きます(例:営業職、ホールスタッフ)。

求人の情報は、正確かつ最新に保つ義務があります(職業安定法第5条の4)。いつ時点の内容かを示すために入れます。

ステップ2 仕事の内容

雇入れ直後の仕事と、将来の配置転換を含む変更の範囲を書きます(2024年4月から必須)。

仕事の内容:118文字(ハローワークの求人申込書では360文字まで)。担当する相手、商品、1日の流れを具体的に書きます。

職務を限定して雇う場合は「変更なし」と書くと、誤解がありません。

ステップ3 契約期間・試用期間

期間の定めの有無、有期契約の更新の基準と上限、試用期間とその間の条件を入れます。

期間の定めのない雇用です。

試用期間中だけ賃金などが違う場合は、両方の条件を書きます。

ステップ4 就業場所・時間・休日

就業場所と変更の範囲、受動喫煙対策、始業・終業、時間外労働、休日を入れます。

転勤がない場合は「変更なし」と書くと、誤解がありません。

時間と休日

1日の所定労働時間:8時間。時間外労働を「あり」とするなら、36協定を結び、労働基準監督署に届け出ていることが前提です。

ステップ5 賃金と保険

賃金を内訳で入れます。就業地の2026年度の地域別最低賃金と、固定残業代の額を確かめます。

東京都の地域別最低賃金は2026年10月1日から1,280円です。

基本給(固定残業代を除く額)・時間数と金額・超えた分の追加支払いの3点が、求人票に入ります。

加入保険

週の所定労働時間:40時間。雇用保険と社会保険の加入は、週の所定労働時間などで決まります。

ステップ6 応募資格と選考

応募資格を必須と歓迎に分けて書き、年齢の扱い、選考の方法と連絡先を入れます。

必須と歓迎を分け、仕事に必要なことだけを書きます。

年齢は原則として条件にできません。

選考と連絡先

プレビュー

求人票

掲載日:2026年10月23日

  1. 募集者・職種 株式会社サンプル(〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-1-1)
    事業内容:勤怠管理システムの開発・販売 従業員数:45名(うち就業場所 30名)
    職種:法人営業(クラウド型勤怠管理システム)(募集人数:2名)
    雇用形態:正社員
  2. 仕事の内容 (雇入れ直後)中小企業の人事・総務の担当者に、自社の勤怠管理システムを提案します。問い合わせのあった企業を1日2〜3社、オンライン又は訪問で回り、導入の手順と費用を説明します。新規の飛び込み営業はありません。入社後3か月は先輩社員に同行します。
    (変更の範囲)会社の定める業務
  3. 契約期間・試用期間 期間の定めなし
    試用期間:あり(3か月)
    試用期間中の労働条件:本採用後と同じ
  4. 就業場所 (雇入れ直後)本社(東京都千代田区丸の内1-1-1)
    (変更の範囲)本社及び全国の支店・営業所、並びに会社が認めたテレワークを行う場所
    受動喫煙対策:屋内禁煙
  5. 就業時間・休日 就業時間:9:00〜18:00(休憩60分)
    時間外労働:あり(月平均15時間)
    休日:土曜日・日曜日・祝日、年末年始(年間休日125日)
  6. 賃金・加入保険 月給 基本給:250,000円〜300,000円(固定残業手当を除く額)
    手当:資格手当(月額10,000円)
    固定残業手当:時間外労働の有無にかかわらず、15時間分の時間外手当として40,000円を支給
    15時間を超える時間外労働分についての割増賃金は追加で支給

    通勤手当:実費(月額30,000円まで)
    昇給:あり(前年度実績:月額5,000円〜12,000円)
    賞与:あり(前年度実績:年2回、計3.0か月分)
    加入保険:雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金
  7. 応募資格 必須:法人営業の経験(商材は問いません)、普通自動車免許(AT限定可)
    歓迎:SaaS・IT製品の営業経験

    学歴:不問
    年齢:不問
  8. 選考・応募 選考方法:書類選考、面接2回(1回目はオンライン)
    応募書類:履歴書、職務経歴書
    連絡先:人事部 佐藤(電話 03-1234-5678、saiyo@example.co.jp)

※本求人票の内容は掲載日時点のものです。採用が決まった際は、労働条件通知書で労働条件を明示します。

PDFはプレビューと同じ内容で、1〜2ページになります。各ページに番号が入ります。

PDF・Word版・Excel版・記入例のダウンロードには、メールアドレスの入力が必要です。求人票に入力した内容はブラウザの中で処理され、PDFもお使いの端末で作られます。高校生向けの求人は、ハローワークの確認を受けた高卒求人票で学校に申し込むため、このテンプレートでは作成できません(新卒・高校生向けの求人票)。

基本

求人票とは:仕事と労働条件を示す、契約の下書き

求人票とは、会社が人を募集するときに、仕事の内容と賃金・労働時間などの労働条件を応募者に示す書類です。職業安定法により、業務内容や賃金など9項目を、遅くとも面接など最初に接する時点までに示す義務があります。

職業安定法第5条の3は、労働者を募集する会社に、仕事の内容と労働条件を示すよう求めています。ハローワークや民間の職業紹介に求人を出すときも同じで、明示のない求人や、内容が法令に違反する求人は、ハローワークや職業紹介事業者が受け付けないことがあります(同法第5条の6)。

求人票そのものは雇用契約書ではありません。ハローワークも「求人情報や求人票は雇用契約書ではありません」としています(ハローワーク「求人情報の見方」)。それでも裁判所は、求人票の労働条件は、特段の事情がない限り労働契約の内容になると判断しています(求人票と内容が違うとき)。求人票は、後で結ぶ労働契約の下書きのつもりで書くのが安全です。

求人票を見られる場所は、出す先によって分かれます。中途採用の求人票は、ハローワークや求人サイト、会社の採用ページに載ります。高校生向けの求人は、ハローワークの確認を受けたうえで高校に届きます。大学生向けの求人は、大学のキャリアセンターや就職サイト、ハローワークの大卒等求人で公開されます。

求人票・労働条件通知書・職務記述書の違い
書類渡す時期根拠役割
求人票募集するとき(最初に接する時点まで)職業安定法第5条の3応募するかを決める材料。条件は原則として契約の内容になる
労働条件通知書労働契約を結ぶとき労働基準法第15条契約した条件の書面。事実と違えば、働く人は即時に契約を解除できる
職務記述書決まった時期はない法律上の義務はない職務の範囲と求める能力を定める社内文書

契約を結ぶときの書面は、労働条件通知書テンプレートで作成できます。

必須項目

求人票に書く必須項目は9つ:2024年4月から「変更の範囲」も

求人票に書く項目は、職業安定法施行規則第4条の2第3項が定めています。どの求人にも必要なのが9項目で、有期契約で更新がありうる場合は「更新の基準」、派遣社員として雇う場合は「派遣であること」が加わります。2024年4月1日からは、業務と就業場所の「変更の範囲」と、有期契約の更新上限が加わりました。

求人票の必須項目と記載例(厚生労働省のリーフレットの記載例による)
項目書くこと記載例
1 業務内容雇入れ直後の仕事と、変更の範囲(雇入れ直後)一般事務(変更の範囲)会社の定める業務
2 契約期間期間の定めの有無と期間期間の定めなし
3 試用期間有無と期間試用期間あり(3か月)
4 更新の基準有期のみ更新の有無、判断の基準、上限更新あり(勤務成績、態度により判断)、通算契約期間の上限3年
5 就業場所雇入れ直後の場所と、変更の範囲(雇入れ直後)東京本社(変更の範囲)全国の支社
6 時間・休日始業・終業、時間外労働の有無、休憩、休日9:30〜18:30、休憩60分、時間外あり(月平均20時間)、土日祝
7 賃金月給・時給などの形と額(賞与などを除く)月給25万円(試用期間中は月給20万円)
8 加入保険雇用・労災・健康・厚生年金雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金
9 募集者の名称会社名(個人なら氏名)株式会社〇〇
10 派遣であること派遣のみ派遣労働者として雇うこと雇用形態:派遣労働者
11 受動喫煙対策就業場所での措置屋内禁煙

記載例は厚生労働省のリーフレット「募集時などに明示すべき労働条件が追加されます!」によります。試用期間・募集者の名称・派遣は2018年1月1日から、受動喫煙対策は2020年4月1日から、変更の範囲と更新上限は2024年4月1日から加わった項目です。

変更の範囲は、入社直後だけでなく、将来の配置転換の見込みも含めた、その契約期間中の範囲です。変更が想定されない仕事なら書かなくてもかまいません(厚生労働省「改正職業安定法施行規則Q&A」)。同じく、更新の上限を設けていなければ「上限なし」と書く必要はありません。裁量労働制を使う場合は、「〇時間働いたものとみなす」ことも書きます。

固定残業代は3点を書く

時間外労働の有無にかかわらず一定額を払う「固定残業代」は、手当の名前にかかわらず、次の3点を書きます(職業安定法の指針)。

  1. 固定残業代を除いた基本給の額
  2. 何時間分でいくらか
  3. その時間を超えた分は追加で払うこと

厚生労働省の記載例は次の形です。

求人票

基本給 〔220,000〕円(固定残業手当を除く額)

固定残業手当 時間外労働の有無にかかわらず、〔15〕時間分の時間外手当として〔30,000〕円を支給

〔15〕時間を超える時間外労働分についての割増賃金は追加で支給

固定残業手当を時間数で割った額が、1時間あたりの賃金(基本給と、通勤手当などを除く手当から計算)の1.25倍を下回ると、その時間分の割増賃金に足りません。テンプレートは基本給の上限でこの差を確かめるので、資格手当などの手当があるときは、残業代計算ツールで手当を含めて確かめてください。

試用期間中の条件と、示した内容の記録

試用期間中だけ賃金などが違う場合は、試用期間中と試用期間後の両方の条件を書きます(施行規則第4条の2第6項)。また、示した条件の記録は、その募集が終わるまで(その後に契約を結ぶならその日まで)保存しなければなりません(同第7項)。掲載した版ごとに、日付入りのPDFを残しておくと確実です。

いつまでに示すか:面接など最初に接する時点まで

求人広告の字数が足りないときは、一部の条件を「詳細は面談時にお伝えします」として後で示すこともできます。その場合も、原則として面接など求職者と最初に接する時点までに、全ての条件を示します(厚生労働省Q&A 問1-2)。ハローワークの求人申込書では仕事の内容は360文字までなので、書き切れない条件は求人に関する特記事項に回します。広告の掲載中は内容を正確かつ最新に保つ義務もあり(職業安定法第5条の4)、テンプレートの「掲載日」はそのための欄です。

書き方

求人票の書き方:7つの手順と例文

クライアントの求人票を見直すとき、私はまず2つのことに取り組みます。

  • 1つ目は、どのスキルと経験が絶対に必要で、どれなら譲れるかを、クライアントとじっくり話し合うことです。求人票は「希望のリスト」ではありません。候補者を遠ざけず、対象をできるだけ広くとるべきものです。絞り込むのは選考の段階で、求人票の目的は応募を集めることにあります。
  • 2つ目は、候補者にとって何が得られるかを前に出すことです。仕事に合う候補者をできるだけ多く集めたいので、キャリアアップの道筋、給与や待遇、休日など、働く人が受け取るものを強調します。求人票はマーケティングです。優れた広告は、どれも受け手にとっての利点を中心に語ります。求人票も同じで、主役は自社ではなく、候補者に提供できるものです。

求人票の書き方のコツは、就業規則などで決まっている条件から書き始め、会社の魅力は最後に事実で書くことです。次の7つの手順で書けば、必須項目の抜けを防げます。

  1. 就業規則と賃金規程から条件を決める

    求人票の条件は原則として契約の内容になるため、社内の規程と違う条件を書かないことが出発点です。就業規則の労働時間、休日、試用期間と、賃金規程の手当をそのまま写します。

  2. 職種名は性別を表さない名前にする

    「営業マン」は「営業職」、「ウェイトレス」は「ホールスタッフ」と書きます。男女のいずれかを表す職種名や「男性歓迎」は、男女雇用機会均等法の指針で差別にあたるとされています。

  3. 仕事の内容は、雇入れ直後と変更の範囲に分ける

    担当する商品や相手、1日の流れ、使う道具を、業界の外の人にも分かる言葉で書きます。指針は「職場環境を含め、可能な限り具体的かつ詳細に」示すよう求めています。そのうえで、将来の配置転換で担当しうる仕事を「変更の範囲」として分けて書きます。

  4. 応募資格は必須と歓迎に分け、年齢ではなく仕事で書く

    年齢の上限は原則として書けません(次の章)。経験年数で書く場合も、仕事の内容から見て合理的な長さにします。経験の条件を「できること」で書く方法は、キャリア採用の求人票のルールで例を挙げています。

  5. 賃金は内訳で書く

    基本給、手当、固定残業代を分けて書きます。応募をためらう理由の1位は「給与が低い」(39.6%、マイナビ「転職動向調査2026年版」、2025年に転職した正社員1,446人)で、応募者が特に気にする欄です。下限と上限で示す場合、上限は見込みでもかまいませんが、決めた額を見込みより著しく低くすることは信義則に反するとされています(八州測量事件、東京高裁昭和58年12月19日判決)。月給(固定残業代や通勤手当などを除く)を1か月の平均所定労働時間で割った額は、就業地の地域別最低賃金以上にします(2026年度の全国加重平均は1,177円)。都道府県ごとの額は、上のテンプレートで就業地を選ぶと表示されます。時給で雇う場合は、アルバイト雇用契約書テンプレートでも確かめられます。

    私は、賃金は必ず幅(下限と上限)で示すことをおすすめしています。現実には、給与は候補者のスキルと経験に合わせて決めるものですし、条件のすり合わせで動ける余地も残せるからです。

    ただし、幅を広げすぎないようにします。幅が広すぎると、仕事の範囲が固まっていないように見え、給与も「本当に出る額」に感じられなくなります。残念ながら、候補者を集めるために、実際より高い給与や根拠のない給与を求人広告に載せるエージェントが少なくありません。集めた候補者を多くのクライアントに紹介できるからです。そのため日本の候補者は、こうした給与を疑うようになっています。良い幅は、下限と上限の差が20〜30%までです。たとえば「年収500万〜650万円」です。

    できれば、基本給と賞与の内訳も示してください。多くの求人広告は、最もうまくいった場合にしか出ない賞与を見込んだ「想定年収」を大きく載せています。そうした悪い慣行の中で、透明性のある書き方をすれば目立ち、その分報われます。払えない給与を求める候補者に時間を使わずにすみ、条件に合う人に時間をかけられます。市場からの正しい反応も得られます。提示した給与で人材が集まらなければ、応募が来ないことですぐに分かり、条件を変える必要があると判断できます。

  6. 時間・休日・保険・受動喫煙対策を書く

    書くのは、始業と終業、休憩、時間外労働の月平均、休日と年間休日数、4つの保険(雇用・労災・健康・厚生年金)、受動喫煙を防ぐ措置(屋内禁煙など)です。時間外労働を「あり」とするなら、36協定を結び、労働基準監督署に届け出ていることが前提です。

  7. 会社の魅力は事実で書き、掲載日を入れる

    魅力的な求人票の作り方は、形容詞ではなく、確かめられる事実を書くことです。「アットホームな職場」ではなく「5人のチームで、毎週月曜に30分の1on1」と書けば、求職者は働く姿を思い描けます。自社の魅力を整理するときは、仕事の内容、働き方、事業の強み、職場の人の4つに分けて、それぞれ数字か具体例を1つずつ出すと、書く材料がそろいます。最後に掲載日を入れ、いつ時点の内容かを示します。掲載中は内容を正確かつ最新に保つ義務があり(職業安定法第5条の4)、条件が変われば求人票も直します。

    この章の初めに書いたとおり、求人票で伝えるのは候補者にとっての利点です。そのため私がクライアントによく聞くのは、「なぜこの仕事をやりたいと思う人がいるのでしょうか?」という質問です。この仕事で得られる機会をはっきり言葉にし、それに合う候補者に向けて打ち出す必要があります。若手が学べる機会なのか。経験者が管理職へ進む一歩なのか。フレックスタイムや在宅勤務で、より柔軟に働ける機会なのか。売り込む軸が必要で、それはどの会社にも当てはまる言葉であってはいけません。

求人票の例文:書き直す前と後

求人票の例文:仕事の内容と応募資格の書き直し
欄書き直す前書き直した後
仕事の内容事務全般をお任せします。未経験でも簡単な仕事です。(雇入れ直後)不動産賃貸の契約書類の作成と、物件情報の入力を担当します。Excelで用意された書式に入力する作業が中心で、電話対応は1日5件ほどです。(変更の範囲)会社の定める事務業務
応募資格20代の若手が活躍中。体力に自信のある男性歓迎。必須:普通自動車免許(AT限定可)。歓迎:配送業務の経験。10kg程度の荷物を1日20回ほど運びます。

賃金の書き方は、上の固定残業代の記載例のように、基本給・手当・固定残業代を分けて示すことです。求人票テンプレートは、上のツールで入力してPDFにできるほか、Word版とExcel版(エクセル形式)を無料でダウンロードして、社内の書式に合わせて直すこともできます。

NG表現

求人票に書けないこと:年齢制限の書き方・性別・誇大表示

求人票では、年齢、性別、障害の有無で応募を制限できません。仕事に必要なことは、人の属性ではなく、仕事の条件として書きます。

年齢制限の書き方:例外は6つだけ

労働施策総合推進法第9条により、募集では年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければなりません。年齢の条件を書けるのは、同法施行規則第1条の3の例外に当たる場合だけで、65歳以下の上限を付けるときは理由も示します(高年齢者雇用安定法第20条)。

年齢制限の例外と求人票の書き方例
例外条件求人票の書き方例
定年を上限とする(第1号)期間の定めのない雇用59歳以下(定年が60歳のため)
法令で年齢が制限される業務(第2号)労働基準法などで就業が禁止・制限される業務18歳以上(労働基準法により18歳未満の深夜業が禁止されているため)
若者を長期で育てる(第3号イ)期間の定めがない、職業経験を条件にしない、新卒と同等の処遇35歳未満(長期勤続によるキャリア形成のため。職務経験不問)
技能・ノウハウの継承(第3号ロ)特定の職種で、30〜49歳のうち特定の年齢層が少ない30〜39歳(〇〇職で同年齢層が少なく、技能継承のため)
芸術・芸能の表現の真実性(第3号ハ)芸術・芸能の分野で、表現の真実性などを確保するため10〜19歳(10代の役のため)
高年齢者・国の施策の対象(第3号ニ)60歳以上、又は国の雇用施策の対象年齢60歳以上(高年齢者の雇用促進のため)

若者を育てる例外(第3号イ)を使う求人では、「経験者優遇」や「経験があれば尚よい」とも書けません(厚生労働省「年齢制限禁止の義務化に係るQ&A」)。経験者を求める求人で年齢をどう扱うかは、キャリア採用とはで詳しく解説しています。

性別・身体・国籍:属性ではなく仕事の条件で書く

求人票のNG表現と、書き直し方
NGなぜOKの書き方
営業マン、ウェイトレス男女のいずれかを表す職種名(均等法の指針)営業職、ホールスタッフ
男性歓迎、女性向きの職種同上削除し、仕事の内容を具体的に書く
身長170cm以上、体力に自信のある方身長・体重・体力の要件は、合理的な理由がなければ間接差別(均等法第7条)10kg程度の荷物を1日20回ほど運びます
日本人限定適性と能力に基づかない基準(厚生労働省「公正な採用選考の基本」)日本語で顧客と電話対応ができる方
健常者のみ障害者に均等な機会を与える義務(障害者雇用促進法第34条)業務に必要な作業を具体的に書く

根拠:男女雇用機会均等法の指針(平成18年厚生労働省告示第614号)、均等法施行規則第2条、厚生労働省「公正な採用選考の基本」、障害者雇用促進法第34条。

性別の例外は、俳優やモデルなど表現の真実性が必要な場合、防犯上の理由がある守衛・警備員、女性が少ない職場での女性の積極的な募集(ポジティブ・アクション)などに限られます。

誇大な表現と虚偽の条件には罰則がある

求人で虚偽の表示や誤解を生じさせる表示をすることは、職業安定法第5条の4で禁じられています。虚偽の広告や虚偽の条件で募集した場合、またハローワークや職業紹介事業者に虚偽の条件で求人を申し込んだ場合は、6か月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金の対象です(同法第65条)。「月収50万円可能」のように書くなら、実際にその額を払った例と、そうなる条件(勤務日数や歩合など)を併せて書くと、誤解を避けられます。

公開前のチェックリスト

求人票を出す前に、上から順にチェックしてください。チェックした状態のままPDFにでき、印刷して社内の確認にも使えます。

求人票

公開前チェックリスト

0 / 10 完了

職業安定法第5条の3・第5条の4・第65条、同法施行規則第4条の2、労働施策総合推進法第9条、同法施行規則第1条の3、男女雇用機会均等法第5条・第7条、障害者雇用促進法第34条に基づく確認項目です。

新卒・高卒

新卒・高校生向けの求人票:学校を通すルールと採用日程

高校生向けの求人は、会社が自由に出せる求人ではありません。会社はハローワークに求人申込書を出し、労働関係法令に照らした確認を受けます。高校には、ハローワークの確認印が押された求人票で申し込みます。この手続きを経ない求人には、高校は生徒を推薦しません(文部科学省・厚生労働省の通知)。

2027年3月に卒業する高校生の日程は次のとおりです(厚生労働省、2026年2月16日発表)。この年の選考は2026年9月16日に始まっています。2028年3月に卒業する高校生の日程は、厚生労働省の次の発表で確かめてください。

2027年3月卒業予定の高校生の就職の日程
日付内容
2026年6月1日ハローワークが求人申込書の受付を開始
2026年7月1日企業による学校への求人申込み、学校訪問を開始
2026年9月5日(沖縄県は8月30日)学校から企業へ応募書類の提出を開始
2026年9月16日選考と採用内定を開始

一定期間は1人1社しか応募できない「一人一社制」は、都道府県ごとの申合せで決まります(高等学校就職問題検討会議の資料)。2026年度の申合せでは、秋田、茨城、埼玉、和歌山、沖縄が最初から複数の応募を認め(県内の求人に限るなどの条件あり)、大阪は9月16日以降に2社までの応募を認めています。採用する高校がある都道府県の申合せを確かめてください。

大学生などの新卒採用は、政府の要請で日程が示されています。2028年3月に卒業する人は、広報活動が2027年3月1日以降、採用選考が同年6月1日以降、正式な内定が同年10月1日以降です(内閣官房「新卒者の就職・採用活動に関する要請」)。新卒向けの求人では、過去3年間の採用者数と離職者数、研修など能力開発の取組、残業時間や有給休暇の取得などの「青少年雇用情報」を示すよう努め、求められた場合は3つの分野から1つ以上ずつ示さなければなりません(若者雇用促進法第13条・第14条)。新卒(大卒等)のテンプレートには、この欄が入っています。

見方

求人票の見方:応募前に確かめる8か所

求人票の見方の基本は、入社後に契約の内容になる欄(雇用形態、契約期間、賃金、時間と休日)を先に確かめることです。ハローワークの求人票でも求人サイトでも、見る場所は同じです。

  1. 求人区分と雇用形態:「フルタイム」は正社員と同じ時間働く求人という意味で、正社員とは限りません。月給制だからフルタイム、時給制だからパートということもありません(ハローワーク「求人情報の見方」)。
  2. 就業形態:「派遣」「請負」なら、働く場所の会社と雇う会社が違います。
  3. 契約期間と更新:期間の定めがあるなら、更新の基準と上限を確かめます。
  4. 試用期間:期間と、試用期間中に賃金が変わるかを見ます。
  5. 賃金の内訳:月額は基本給(a)、定額的に払われる手当(b)、固定残業代(c)の合計で、税込みの額です。固定残業代が「あり」なら、何時間分かを確かめます。高卒求人票の「現行」は、まだ額が決まっていないため、前年度の高卒採用者の額を示したものです。
  6. 昇給と賞与:前年度の実績で、入社後の支給を約束するものではありません。大卒等の求人票では、昇給は前年度1年間の実績又は割合です(ハローワーク「求人票(大卒等)の見方のポイント」)。
  7. 時間外労働、休日、有給休暇:時間外労働が「あり」なら、月平均の時間を確かめます。有給休暇の日数は付与される日数で、取得の実績ではありません。
  8. 仕事の内容と就業場所の変更の範囲:入社直後だけでなく、将来どこまで変わりうるかを見ます。転勤の範囲は、特記事項に書かれていることがあります。

「不問」は、その条件を応募の条件にしないという意味です。ハローワークの求人票では、年齢、学歴、経験、免許・資格の欄に使われます。経験の欄は「必須」「あれば尚可」「不問」の3つから選ばれています。

「やばい求人」を見分ける5つのサイン

求人票の中だけで判断できる、注意したいサインです。どれかに当たっても違法とは限りませんが、面接で質問する材料になります。

  • 固定残業代があるのに、時間数か、超えた分の支払いが書かれていない
  • 給与の幅が極端に広く、どの条件で上限になるかが書かれていない
  • 仕事の内容が「営業」「事務全般」だけで、相手も商品も分からない
  • 「詳細は面談時」が多く、面接の前に条件を確かめる手段がない
  • 年齢や性別を限る言葉が、理由なく書かれている

トラブル

求人票と内容が違うのはおかしい?:求人票の条件は原則として契約になる

求人票と違う条件で働かせることは、原則としてできません。裁判所は、求人票に書かれた労働条件は、別の合意など特段の事情がない限り雇用契約の内容になるとしています(千代田工業事件、大阪高裁平成2年3月8日判決。福祉事業団A苑事件、京都地裁平成29年3月30日判決も同旨)。

ただし、賃金が「見込額」として示された場合は、記載どおりの額に当然確定するわけではなく、著しく下回らない範囲で決めればよいとされた例もあります(八州測量事件、東京高裁昭和58年12月19日判決。厚生労働省「確かめよう労働条件」)。

求人票と実際の条件の違いに関する申出・苦情(令和6年度)

厚生労働省、ハローワークに寄せられた申出等(前年度は3,761件)

申出・苦情等の件数
3,297件
要因「求人票の内容が実際と異なる」
1,478件

申出の内容、上位3つ(令和6年度)

申出・苦情等の内容の延べ件数に占める割合

賃金929件

就業時間661件

職種・仕事の内容591件

1件の申出等で複数の内容を含むものは、それぞれの内訳に計上されています。出典:厚生労働省「令和6年度 ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数」。

会社の側で条件を変える必要が出たときは、契約を結ぶ前に、変えた内容を求職者に示します(職業安定法第5条の3第3項)。当初の条件と変更後の条件を並べて比べられる書面を渡すのが基本で、当初の条件を安易に変えてはならないとされています(厚生労働省「労働者を募集する企業の皆様へ」)。変えた条件で求人を出し続けるなら、求人票も直します。

掲載した後に求人票の条件を見直すことは、私のクライアントでは日常的にあります。どんな広告とも同じで、試しては直す作業の繰り返しだからです。見直すきっかけは2つです。1つは応募が集まらないこと、もう1つは面接した候補者からの声です(多いのは、条件が分かりにくい、または合わないという声です)。

求人票は、改善を続けるマーケティングの資料だと考えてください。そして版ごとに結果を測ります。続けるうちに、どの版が応募につながりやすいかが分かり、候補者が何を一番気にしていて、何に引かれて自社に来るのかが見えてきます。これはとても価値のある情報です。選考の途中でも、同じ点を改めて候補者に伝えられるからです。

働く側では、契約を結ぶときに示された労働条件が事実と違えば、労働契約をすぐに解除できます。就業のために引っ越した人が、解除の日から14日以内に帰郷する場合は、会社が旅費を負担します(労働基準法第15条)。ハローワークの求人だった場合は、紹介を受けたハローワークに申し出ることができます。内定の段階で条件を確かめる書面は、内定通知書と労働条件通知書です。

FAQ

求人票に関するよくある質問

求人票はどこでもらえますか(発行してもらえますか)?

中途採用の求人票は、ハローワーク(窓口とハローワークインターネットサービス)、求人サイト、会社の採用ページで見られます。高校生向けの求人票は、ハローワークの確認を受けたものが高校に届きます。大学生向けは、大学のキャリアセンターや就職サイト、ハローワークの大卒等求人で公開されます。会社が求人票を出すときは、ハローワークの求人者マイページか窓口で申し込みます。

求人票の昇給とはどういう意味ですか?

前年度の昇給の実績です。ハローワークの求人票では、昇給・賞与は前年度の実績を示したもので、採用後の待遇を約束するものではないとされています。大卒等の求人票では、前年度1年間の昇給額又は率が書かれています。

求人票の「不問」とは何ですか?

その条件を応募の条件にしないという意味です。「年齢不問」なら年齢を問わず、「経験不問」なら経験がなくても応募できます。ハローワークの求人申込書では、経験は「必須」「あれば尚可」「不問」から選びます。

求職番号はどこで確認できますか?

ハローワークで求職登録をしたときに渡される「ハローワーク受付票」に書かれています。求職者マイページを開設している人は、マイページのホーム画面にも表示されます。

求人票は英語で何といいますか?

一般に「job posting」です。ハローワークの外国人向けの資料も、求人票の見方を「How to read job postings」としています。社内で職務を定める「job description」(職務記述書)とは別の書類です。

求人票の仕事の内容は何文字まで書けますか?

ハローワークの求人申込書では、仕事の内容は360文字までです。書き切れない条件は求人に関する特記事項に書き、それでも足りなければ「詳細は面談時にお伝えします」とし、面接までに全ての条件を示します。

求人票の給与は幅(下限〜上限)で書いてもよいですか?

書けます。ただし、決めた額を求人票の見込額より著しく低くすることは、信義則に反するとされています(八州測量事件、東京高裁昭和58年12月19日判決)。どの経験や能力で上限になるかを併せて書くと、誤解を防げます。

メールで求人を出すときの書き方は?

メールの本文や添付でも、募集の情報である以上、必須項目を示すルールと、虚偽や誤解を生じさせる表示の禁止は同じです。求職者が希望すれば、労働条件をメールで示すこともできます(職業安定法施行規則第4条の2第4項)。このページのテンプレートで作った求人票をPDFで添付すると、項目の漏れを防げます。

著者について

Emmanuel Gendre(SaiyouTeam代表)

Emmanuel Gendre

SaiyouTeam代表 · 日本の中小企業向け 人事・採用アドバイザー

  • 元Googleリクルーター
  • 採用経験12年

エマニュエルは、日本の中小企業に人事と採用のアドバイスを行っています。SaiyouTeam創業前は、Googleのリクルーターを含め、12年間採用の仕事に携わってきました。求人票の書き方は、クライアントからよくご相談をいただくため、この無料のテンプレートとガイドを作成しました。

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公式情報源

このガイドは、以下の法令、公的資料、判例の解説と、発行元を明記した調査に基づいています。発行元のページで根拠規定と数字をご確認いただけます。

ご注意。本ページは2026年10月23日時点の法令と公表資料に基づく一般的な情報で、法的助言ではありません。求人の条件や手続きの判断は、個別の事情で変わります。